ファーストリテイリングは24日、傘下のカジュアル衣料品店「ユニクロ」で、布製マスクの販売を今夏にも始めると明らかにした。新型コロナウイルス感染防止策としてマスクを求める顧客が多かった。ユニクロの機能性肌着「エアリズム」に採用している通気性や速乾性に優れた生地を使い、暑い時期でも快適に着けられるよう工夫する。
詳しい発売時期や価格は決まり次第、発表する。柳井正会長兼社長は4月の決算説明会では「マスクよりも服で貢献していく」と参入を否定していた。消費者から「ユニクロのマスクがほしい」と要望が強かったため、方針を転換した。
同社は中国の取引先を通じて確保した防護服や医療用マスク計500万枚を日本の医療機関などに無償提供する方針も示した。
マスク生産をめぐっては、電機メーカーのシャープなど異業種の進出が相次いでいる。衣料品国内最大手ファーストリテイリングの参入で、品薄緩和につながる可能性がある。