衆院憲法審査会、2年前の運営めぐり与野党が火花


 今国会で初めて開かれた28日の衆院憲法審査会で、2年前の審査会運営をめぐり、与野党議員が火花を散らした。

 議論に火を付けたのは当時、衆院憲法審の与党筆頭幹事を務めていた中谷元・元防衛相だ。衆院憲法審は平成30年6月、与野党の合意で開催する予定だったが、直前になって見送られた。この経緯について、中谷氏は「立憲民主党の国対委員長が突然、『こんなもん突っぱねてこい』と指示し、幹事懇談会の申し合わせがほごにされた」と主張した。

 さらに「現場で与野党が真摯(しんし)に向き合って議論を積み重ねているのに、これではぶち壊しだ。憲法審査会への政局の介入となったが、こんなことは許されない」と語気を強めた。

 中谷氏は名指しこそしなかったが、当時、立民国対委員長として采配を振るっていたのは辻元清美幹事長代行だった。憲法審メンバーの辻元氏は28日、発言の機会が回ってくると猛反撃に出た。

 辻元氏は「当時の国対委員長は私、辻元でございます」と切り出すと、国会運営は与野党の国対委員長の合意で決まると主張した。その上で「不満があるならば、『なぜ、そんなことを了承したのか』と、自民党の(森山裕)国対委員長に抗議するのが筋ではないか。長く国会議員をされているわけですから、わかると思いますよ」などと反論した。

 辻元氏に先立ち意見表明した無所属の山尾志桜里衆院議員は、立民国対からの指示で衆院憲法審の開催が見送られたとする中谷氏の主張について「私としては、なきにしもあらずかなと思う」と述べた。山尾氏は立民に所属していたが、改憲議論への消極姿勢などを理由に今年4月に離党した。山尾氏は水掛け論を防ぐためにも現在、与野党が日程などを非公開で協議する理事(幹事)懇談会の透明性を高めるべきだと訴えた。

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