大阪府の吉村洋文知事は2日、府庁で記者団の取材に応じ、新型コロナウイルスの影響で客足が減った観光・飲食業界を支援するキャンペーンを開始する方針を明らかにした。関西地域から大阪を訪れ府内の宿泊施設を利用した人に宿泊代金の一部を還元する。期間は今月19日から7月末までで調整している。
吉村氏によると、大阪府市の共同事業として実施し、費用は府と市で負担する。対象地域は関西6府県のほか、関西広域連合に参加する鳥取、徳島両県も含む方向で検討。対象地域から府内を訪れ、宿泊施設を利用した人に、1人あたり2千~3千円分のキャッシュバックを行う構想だ。
ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ、大阪市此花区)も19日から来場者を関西6府県に拡大するため、相乗効果を狙う。
政府は旅行や外食の費用を補助する「Go To キャンペーン」を夏から開始するが、吉村氏は「大阪の観光や飲食業は非常に厳しい状況。感染症を抑えながら消費を動かしていく必要がある。宿泊してもらえば、飲食店の利用や買い物などの消費につながる」と話した。