米経済、下振れリスク山積み 抗議デモも暗雲、政策頼みにもろさ

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FRBのパウエル議長(ロイター)

FRBのパウエル議長(ロイター)

 【ワシントン=塩原永久】米国の5月の失業率は13・3%と、戦後最悪を記録した4月から大幅な改善がみられず、景気の前途にもさらなる下振れリスクが山積だ。経済の総崩れを防ぐため、政府が巨額を投じた一部の経済対策は、早くも政策の期限切れが迫る。黒人暴行死事件をきっかけに広がった抗議デモは、小売店の損壊に発展し、ようやく再開した商業活動の出ばなをくじいている。

 新型コロナウイルス感染を防ぐ営業規制が全米で緩和されているが、失業者は増加し続け、失業保険申請件数がコロナ禍の波及後、計4200万件を超えた。民間で先行した一時解雇などの動きが、今後、財政悪化に見舞われた州などの地方行政組織に広がる恐れがあると指摘されている。

 計3兆ドル(約330兆円)規模の経済対策で目玉となった失業保険給付の上乗せは、7月末に期限切れを迎える。雇用規模を維持すれば返済が免除される中小企業向け特例融資も容易に再雇用に踏み切れない中小の実情にそぐわないとして、融資条件の改変を迫られた。景気を下支えする政策効果は危うさを抱える。

 コロナ禍のしわ寄せは低所得者に集中し、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は「年収4万ドル(約440万円)以下の家計は40%が失職した」と分析。失業者は黒人やヒスパニック系の働き手が多い外食やホテル業界で多い。

 社会不安が増幅する中、ミネソタ州での黒人暴行死をめぐる抗議デモでは、各地で暴徒化した参加者が小売店に侵入するなど、営業再開に動き出した小売業界に冷や水を浴びせた。

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