日銀が8日発表した5月の貸出・預金動向(速報)によると、国内銀行と信用金庫を合わせた月中平均の貸出残高は、前年同月比4・8%増の562兆5464億円だった。新型コロナウイルス感染拡大への対応で、企業が手元資金の確保に動き、伸び率は公表を始めた平成13年1月以降で最大となった。額は2カ月連続で過去最大を更新した。
国内銀行は5・1%増の491兆4685億円で、伸び率は3年8月以来の大きさだった。内訳は、大手銀などの「都銀等」が6・6%増の231兆8203億円、地方銀行と第二地方銀行の合計は3・8%増の259兆6482億円。
一方、都銀と地銀・第二地銀を合わせた実質預金と譲渡性預金の残高は、6・2%増の772兆535億円となり、伸び率と残高のいずれも統計を公表し始めた3年7月以降、過去最大となった。