安倍晋三首相は8日の参院本会議で、北朝鮮に拉致された横田めぐみさん(55)=拉致当時(13)=の父で、拉致被害者家族会の前代表、横田滋さんが死去したことについて、「ご存命の間に、めぐみさんとの再会を実現できなかったことは断腸の思いであり、誠に申し訳なく思っている」と述べた。
首相は、滋さんが平成26年3月にモンゴルで、めぐみさんが北朝鮮で産んだ孫娘のキム・ウンギョンさんと面会した場面に触れ、「私も大変胸が熱くなる思いがした」としのんだ。
そのうえで、「肉親の帰国を強く求めるご家族の切実な思いを胸に、何としても安倍内閣で拉致問題を解決する決意だ」と強調。「ご家族も高齢になる中、もはや一刻の猶予もない。全ての拉致被害者の1日も早い帰国を実現するため、あらゆるチャンスを逃すことなく、果断に行動していく」と述べた。