「安全な抗議活動を」 WHO事務局長がデモ参加者に訴え

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記者会見する世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長=5月27日、ジュネーブ(WHO提供、ロイター)

記者会見する世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長=5月27日、ジュネーブ(WHO提供、ロイター)

 【ロンドン=板東和正】世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は8日、ジュネーブでの記者会見で、米中西部ミネソタ州ミネアポリスで起きた白人警官による黒人男性暴行死事件を受けた大規模な抗議デモの参加者に対し、新型コロナウイルスの感染に注意するよう訴えた。

 テドロス氏は会見で「WHOは、平等と人種差別に反対する世界的な運動を全面的に支持する」とした上で「安全に抗議活動を行うことを奨励する」と強調した。抗議に参加する場合は、「可能な限り他の人から1メートル以上離れ、手洗いを行い、マスクを着用してほしい」と述べた。

 抗議デモでは人々が密集する集会や行進が行われるため、新型コロナの感染者が急増するとの懸念が強まっている。新型コロナによる死者数が4万人を超えた英国では、ハンコック保健相が5日、抗議デモが国内で広がっているのを受け、新型コロナの感染拡大を防ぐために、大規模なデモには参加しないよう呼びかけていた。

 テドロス氏は8日、「(感染拡大を防ぐために)各国が努力を続けるときだ」と強調し、新型コロナへの対応を継続するよう求めた。

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