人事院は10日、2020年度の国家公務員採用試験で、中央省庁の幹部候補となる総合職の申込者が前年度比3・3%減の1万6730人だったと発表した。4年連続のマイナスで、申込者数は総合職試験を導入した12年度以降、過去最少となった。
働き方改革の考え方が学生にも浸透し、長時間勤務に追われるキャリア官僚を敬遠する傾向が続くほか、理系人材に対する民間企業の需要の高まりを受け理工系の落ち込みも目立った。女性の申込者の割合は38・1%で、9年連続で3割を超え、過去最高となった。
人事院は新型コロナウイルスの感染拡大で総合職の1次試験を7月5日に延期。2次試験は7月26日~8月11日に科目を絞った上で実施。最終合格者は例年より約2カ月遅れの8月21日に発表する。