NHKの国際情報番組「これでわかった!世界のいま」が米国のデモを伝える7日の放送で流したCGアニメーション動画が「黒人への差別と偏見を助長する」と批判を浴びた問題でNHKは17日、人種問題などを扱うときは外部人材も活用してチェックを行うなどの再発防止策を公表した。正籬聡・放送総局長が記者会見で明らかにした。
再発防止策は、人種や民族などのイメージ映像や画像を安易に作成しない▽こうした問題を扱う場合はNHK内外の幅広い人材を活用して複眼的なチェックを行う▽動画をネットに掲載する際は視聴者の受け止め方を見極め慎重に判断する-など。また、職員とスタッフを対象に研修を行う。
問題となったアニメは、7日の同番組の特集「拡大する抗議デモ アメリカでいま何が」の中で、黒人が置かれている状況を説明するために作られた。番組公式ツイッターで紹介(現在は削除)していたが、デモの発端となった事件やトランプ大統領の発言などデモが過激化する背景について言及されておらず、国内外から批判の声が出ていた。