このほど、静岡商工会議所青年部(静岡YEG)会長に就任し、ウェブサイト・映像制作などを行う「婆(ば)娑(さ)羅(ら)Project」の代表社員を務める牧田大樹さん(32)。静岡YEGのさまざまな予定に取り組もうとした矢先にコロナ禍に突入した形だが、この危機を新たなビジネスチャンスにつなげらるよう、会員企業と連携しながら歩みを進める。(那須慎一、写真も)
--11代目の静岡YEG会長に就任された
「今年度、静岡と清水の青年部が新設合併されて創立10周年となる大切な節目の会長就任ということで、『地域に夢を、次代へ革新を~静岡YEG10年の誇りを胸に、Next Innovation!~』というスローガンを掲げ、綿密に準備を進めてきました。ただ、コロナウイルスの感染拡大で、すべての計画がストップしてしまいました」
--コロナの影響は大きい
「飲食店の苦境が注目されていますが、広告やウェブ関連などで発注が保留になるなど、幅広い領域で会員企業が大変な思いをしています。YEGとして事業計画を変更し、コロナの第2波以降に備えるために、各委員会で動ける会員を中心に知見を出し合って対コロナ、アフターコロナに向けた事業の開催や、活動が難しい会員には事業内容をシェアするといったことに集中していきます」
--静岡YEGの課題は
「より魅力的な組織とするため、3つの重点施策を進めたいと思います。1点目は『IT×地方経営』です。ITを使いこなせない経営者が多い状況を打破するため、例えば、IT活用で若い優秀な人材を確保できている地方企業の事例などを研究し、IT活用のきっかけづくりをしていきます。2点目は『国際化』です。人口減少が加速する中で、外国人労働者の受け入れが重要視されるだけでなく、海外へのビジネス展開も一層大切になっていきます。先を見据え、今からでも海外の方々とつながる必要性があり、コロナが落ち着き次第、静岡YEGとして中国などでの展示会出展なども再開していきたいと思います。3点目は『大学との共創』です。静岡で学んだ学生に静岡で働いてもらえるためには何が必要か。例えば学生から魅力的な企業を選ぶ基準を教えてもらうなど、会員に気づきを与えられるような取り組みを考えています」