脱北者団体、深夜にビラ散布「決行」 一部が韓国側で見つかる

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 脱北者団体「自由北韓運動連合」が公開した、22日深夜に南北軍事境界線に近い韓国・京畿道坡州で北朝鮮を批判するビラを飛ばしたとする写真(共同)

 脱北者団体「自由北韓運動連合」が公開した、22日深夜に南北軍事境界線に近い韓国・京畿道坡州で北朝鮮を批判するビラを飛ばしたとする写真(共同)

 【ソウル=桜井紀雄】朝鮮戦争勃発70年の25日前後に、北朝鮮体制を批判するビラを北朝鮮に向けて散布すると予告していた韓国の脱北者団体「自由北朝鮮運動連合」は23日、ビラ50万枚を22日深夜に大型風船で飛ばしたと主張した。警察は実際に散布したか確認を急いでいるが、風船の一部が韓国側で見つかったという。

 北朝鮮は、脱北者による金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長を非難するビラの散布に反発、開城(ケソン)の南北共同連絡事務所を16日に爆破するなど、報復姿勢を強めており、今回の主張を受けてさらに強硬な措置に出る可能性がある。

 同連合の朴相学(パク・サンハク)代表は、ソウル近郊で北朝鮮にも近い京畿道坡州(キョンギドパジュ)から「朝鮮戦争惨状の真実」と題したビラ50万枚のほか、1ドル紙幣2千枚やメモリーカード千個を大型風船20個にくくりつけて飛ばしたとしている。朴氏は、警察からマークされているため、散布方法を教えた他のメンバー6人が「非常に暗い場所」で実施したという。

 韓国の文在寅(ムン・ジェイン)政権は、ビラ散布を徹底的に取り締まり、処罰する方針を繰り返し示してきた。北朝鮮メディアは22日、対抗措置として韓国に飛ばす非難ビラ1200万枚を印刷するなど、準備が終わりつつあると強調していた。

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