米ファンド選任取締役否決 JR九州株主総会、社長ら承認





株主総会で発言するJR九州の青柳俊彦社長のモニター画面=23日午前、福岡市

 JR九州は23日、福岡市で株主総会を開いた。大株主で米国に拠点を置く投資ファンド、ファーツリー・パートナーズは独自に選んだ3人の取締役選任などの株主提案が全て否決された。一方、青柳俊彦社長ら取締役計15人の選任など会社側提案は全て承認された。

 「もの言う株主」の提案と、それらに反対する会社側の攻防戦になった総会は、会社側に軍配が上がった格好だ。ファーツリーは昨年6月の株主総会でも取締役選任や、株主還元策の自社株買いなどを株主提案したが、いずれも否決または不成立になっていた。

 新型コロナウイルスの感染拡大による鉄道の利用低迷が響いてJR九州の2020年3月期連結決算は、16年10月の株式上場後で初の減収減益となった。ファーツリーは業績改善には不動産投資などが必要と主張し、今年の総会で不動産や財務などに詳しい3人を取締役として提案。JR九州は、会社側が人選した取締役に不動産や財務に詳しいメンバーが含まれていると反論した。



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