菅義偉(すが・よしひで)官房長官は24日午前の記者会見で、ボルトン前米大統領補佐官がトランプ政権の内幕を描いた著書を出版したことに関連して「退官後は回顧録などを書いてみたいか」と記者団に問われ、「そうした誘惑にかられることはない」と否定した。
ボルトン氏によると、2018年6月の初の米朝首脳会談で合意文書を作成する交渉過程で、米側は拉致問題の記述を北朝鮮側に要求したが、最終的に拉致問題に触れない短い共同声明案で合意したとされる。
菅氏はこの経緯について「元外国政府高官の言動一つ一つに政府としてコメントすることは差し控えたい」としつつ、「最も重要な拉致問題の解決に向けて、米国をはじめとする関係国と緊密に連携すると同時に、わが国自身が主体的に取り組むことが重要だ」と重ねて強調した。