130年以上の歴史を持つフランスの高級食料品店「フォション」は25日までに、パリ中心部にある本社と店舗を運営するグループ企業に関し、商業裁判所へ更生手続きを申し立てたと発表した。新型コロナウイルスの流行などで悪化した経営の再建を図る。
フォションによると、申し立ては22日付。日本を含め海外に73ある店舗や、パリで2018年にオープンしたホテルなどの営業に影響はないとしている。
マドレーヌ広場にある有名なパリの店舗は客の多くが旅行者で、15年の同時多発テロや18年に始まった「黄色いベスト運動」による反政権デモなどで既に経営に打撃を受けていたが、新型コロナが追い打ちを掛けた。
フォションは声明で「今回の再建(手続き)により、経営のバランスを回復すると同時に、ブランドの海外展開の強化に向け、パートナーとの関係を堅固にできる」と訴えた。
フォションジャパンはツイッターで、日本国内の店舗営業を続けると明らかにした。(共同)