米感染者、実は２千万人？　１０倍の可能性と保健当局

　米疾病対策センター（ＣＤＣ）のレッドフィールド所長は２５日、電話記者会見し、米国内の新型コロナウイルスの累計感染者は、検査で陽性と確認された人の１０倍ほどいる可能性があると述べた。米ジョンズ・ホプキンズ大の集計では累計感染者が現在約２４１万人で、２千万人以上に上る計算になる。

　症状がないため感染に気付かず、検査を受けていない人が多いのが原因とみられる。レッドフィールド氏は、ウイルスの感染歴が分かる抗体検査を分析した結果と説明したが、詳細は明らかにしなかった。

　米国では最近、１日当たりの新規感染者が増加傾向で、流行の再燃が懸念されている。レッドフィールド氏は会見で、全米の流行地は複数あるが、感染者増加は検査の普及の影響もあるとし、特に若い世代の陽性判定が増えていると説明。死者はピーク時より少なくなっていると強調し、引き続き手洗いや対人距離の確保などの徹底を求めた。（共同）