群馬県の山本一太知事は26日、自身のインターネット番組で高市早苗総務相と対談し、会員制交流サイト(SNS)などネット上の誹謗(ひぼう)中傷問題への取り組みなどをテーマに意見交換した。
対談ではまず、山本知事が「ネット上での誹謗中傷はエスカレートしている」と指摘。県が被害者を支援する独自の制度の創設と全国初の条例制定に乗り出す方針についてアピールした。
高市総務相も、「匿名だから許されるものではなく被害者を早く救済できるようにしないといけない」と力説し、総務省では法改正を視野に加害者を特定しやすくする議論を進めていると説明した。
対策強化に伴い、憲法が保障する「表現の自由」への懸念が生じることにも話題は広がり、山本知事は「事実無根のデマを流すようなことはあってはならず、加害者を特定しやすくすることと表現の自由を守ることは全く別問題だ」と主張。
高市総務相は、山本知事が住民に身近な存在の自治体トップであることを踏まえ、「被害者への心のケアや情報モラル教育にも力を入れてもらいたい」と提案した。
ネット番組は県庁32階の動画・放送スタジオ「tsulunos(ツルノス)」から生配信された。