【ソウル=名村隆寛】韓国の国会議員による韓日議員連盟の次期会長に、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権で副首相兼財政経済相などを務めた金振杓(キム・ジンピョ)氏(73)が内定したことが1日、分かった。複数の関係筋が明らかにした。
金振杓氏は財務官僚出身で現在、国会議員5期目。与党「共に民主党」で新型コロナ国難克服委員会の非常経済対策本部長を務めている。同党きっての経済通と称されており、昨年12月には日本通である李洛淵(イ・ナギョン)首相(当時)の後任に指名されたが、辞退した。
日本政府による韓国への輸出管理厳格化の措置などで対日関係が懸念され、韓国経済が低迷する中、経済に詳しい現実派の金振杓氏を会長にし、議員レベルで対日関係改善を図ろうとの意図がうかがえる。
韓日議連の会長は、前任の姜昌一(カン・チャンイル)氏が4月の総選挙に出馬しなかったため、事実上、空席の状態にある。韓日議連では今月中に総会を開き、金振杓氏の会長就任を正式に決める見通しだという。