中国、3海域で軍事演習 米空母の南シナ海演習に対抗

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 【北京=西見由章】中国国営中央テレビ(CCTV)は6日までに、中国海軍が最近、黄海と東、南シナ海で相次いで演習を実施したと伝えた。米海軍が4日から南シナ海で空母ロナルド・レーガンとニミッツの2隻による演習を開始したことで双方の軍事的緊張が高まっており、米軍に対抗して近海での海軍力を誇示する狙いがありそうだ。

 中国の海事当局によると、南シナ海では1~5日、パラセル(中国名・西沙)諸島の周辺海域で演習を実施。CCTVは、「中国版イージス」と呼ばれる052D型ミサイル駆逐艦「フフホト」が敵艦を「破壊」する砲撃訓練を実施したと伝えた。

 東シナ海では同型艦の「アモイ」がヘリとともに「疑わしい船」を臨検・拿捕(だほ)する訓練を実施した。6月の人民武装警察法改正で、海軍が武警傘下の中国海警局と合同訓練や共同作戦を行うことが可能となり、訓練は尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺海域での活動を念頭に置いている可能性がある。

 ただ、中国国防省は演習について公表しておらず、規模などは不明。また北京の軍事関係筋は、今年8月に開催される米海軍主催のリムパック(環太平洋合同演習)に対抗して中国海軍が今夏、南シナ海で大規模な軍事演習を計画しているとしていたが、今回の演習との関連も不明だ。

 中国当局は今年に入り、尖閣周辺や南シナ海で海洋進出の動きを強めている。香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポストは5月末、中国が南シナ海上空に防空識別圏の設定を検討していると報じた。

 こうした中国側の強硬姿勢の背景には、米中間の軍事バランスが変動期に入ったとの認識がある。新型コロナウイルスの感染拡大で米海軍に一時期、大きな影響が広がったことを中国側は好機ととらえた。一方、トランプ米政権が米露の中距離核戦力(INF)全廃条約を破棄し、中国のミサイル基地を標的とする中距離弾道ミサイルの開発に踏み切ったことに危機感も募らせている。米海軍を中国近海から追い出す「接近阻止・領域拒否」戦略が抜本的な見直しを迫られるためだ。

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