アルメニア首相、ナゴルノ・カラバフがアゼル領だと認める協定に署名か

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アルメニアとアゼルバイジャンは再び停戦で合意したが、パシニャン首相が「ナゴルノ・カラバフ地域をアゼルバイジャン領の一部だと認める協定」に署名する意向を表明したため、首相の即時辞任を求める集会が発生した首都では緊迫に包まている。

アゼルバイジャンとの紛争にケリをつけるためには「領土の相互承認が含まれた和平協定署名する必要がある」と訴えているのかもしれない

アルメニアのパシニャン首相は14日、国会演説で「国民は私のことを裏切り者だと罵るかもしれない内容の文書に署名することを考えている。恐らく国民は私を権力の座から引きずり降ろそうとするかもしれないが、29,800km²の国土でアルメニア国民が永続的な平和と安全を享受できなら自分がどうなろうと知ったことではない」と発言、ハチャトゥリアン大統領も首相の演説後「アゼルバイジャンの一部であると認める可能性の文書は我々にとって受け入れがたいものである」とFacebookに投稿したらしい。

アルメニア首相、ナゴルノ・カラバフがアゼル領だと認める協定に署名か

出典:Google Map 管理人作成(クリックで拡大可能)

パシニャン首相が言及した「29,800km²」という数字は国際的に認知されたアルメニア領土に等しく、ハチャトゥリアン大統領が言及した「アゼルバイジャンの一部である」という部分はアルツァフ共和国と自称するナゴルノ・カラバフ地域を指している可能性が高いため、首都エレバンや駐米アルメニア大使館前では首相の即時辞任を求める集会が発生して緊迫した状況が続いている。

この混乱を受けてパシニャン首相は14日夜「まだ如何なる協定にも署名しておらず、署名する協定案すら存在しない。我々にとって夢の協定ではないかもしれないがアルメニアの国益になり、長期的に我々の平和と安全を保証する協定には署名する用意がある」と述べたが、依然として協定の中身については伏せたままだ。

アルメニア首相、ナゴルノ・カラバフがアゼル領だと認める協定に署名か

出典:@301_AD 8月に発生した首相退陣を求め数千規模の抗議集会

2020年のナゴルノ・カラバフ紛争後、両国はEUの仲介で「和平交渉に向けた準備」を開始することで合意したものの交渉の枠組みに「領土の相互承認=ナゴルノ・カラバフ地域がアゼルバイジャン領の一部であることをアルメニアが承認するという意味」が含まれているのが発覚、アルメニアのミルゾヤン外相も「ナゴルノ・カラバフ問題は領土問題ではなく、当該地域に住むアルメニア系住民の権利問題だ」と主張したため国民が激怒、8月に首相の退陣を求め数千規模の抗議集会に発展したことがある。

ただアゼルバイジャンとアルメニアの和平交渉はジョージアの首都トビリシで7月に開始されており、パシニャン首相が署名する用意がある協定とは「領土の相互承認」が含まれた和平協定のことなのだろう。

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つまりアゼルバイジャン軍とアルメニア軍の大規模な武力衝突は協定への署名を渋るアルメニアへの圧力という側面が考えられ、パシニャン首相もナゴルノ・カラバフ地域をアゼルバイジャン領の一部だと認める協定の存在を国民に示唆し、アゼルバイジャンとの紛争にケリをつけるためには「これに署名する必要がある」と訴えているのかもしれない。

因みにアルツァフ共和国のハルチュニャン大統領は「我々は今後もアゼルバイジャンの一部にならない」と主張している。

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※アイキャッチ画像の出典:NEWS AM

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