静岡県、準備工事着工の国交省提案を認めない方針

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静岡市葵区の静岡県庁(那須慎一撮影)

静岡市葵区の静岡県庁(那須慎一撮影)

 リニア中央新幹線の静岡工区をめぐるJR東海と静岡県の対立で、国土交通省が静岡県にトンネル掘削前の準備工事を進めるよう提案したことに対して、静岡県が提案を受け入れない方向で調整していることが10日わかった。川勝平太知事が同日、「大井川流域市町の反発は当然」と述べ、準備工事をトンネル工事と一体として準備工事着工に反発する流域市町の懸念に配慮する考えを示した。川勝氏は9日、「大井川流域市町の意見を踏まえて判断する」としていた。

 国交省が提案した準備工事にはトンネル坑口周辺の整備が含まれている。ただ、これらの工事には大井川の水資源への影響を心配する流域市町の同意が得られていない。また、令和2年7月豪雨の影響で工事現場に続く林道などは被害を受けており、復旧にはある程度の時間が必要だ。川勝氏はこれらの状況を考慮し、10日午後に静岡県庁を訪れる国交省の藤田耕三事務次官に、県として現時点では提案を受け入れられない旨を伝えるとみられる。

 国交省は9日公表した提案文書で、自然環境への影響回避と早期整備の両立に向け、影響が軽微な範囲で静岡県がJR東海に対して準備工事を容認し、7月の早い時期に手続きを進めるべきだとしている。一方でJR東海は、有識者会議の議論や必要な手続きを終えるまではトンネル本体の掘削工事には着手しないように念を押している。

 同県は、トンネル掘削が大井川の流量に与える影響や対応策をめぐってJR東海が希望する準備工事の着手に同意しておらず、リニア中央新幹線の令和9年の東京・品川-名古屋間の開業予定の実現が困難な状況になっている。

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