「スーパーマリオブラザーズ」など人気のレトロゲームを内蔵したスマートフォンケース型の海賊版ゲーム機が販売された事件で、宮城県栗原市の会社員の男(46)がゲーム機をオークションサイトに出品する際、ソフトやメーカー名を記していなかったことが14日、大阪府警への取材で分かった。男は「明らかな海賊版は通報される可能性が高く、気を付けた」と府警に説明しているという。
府警サイバー犯罪対策課は同日、男を著作権法違反容疑で書類送検。書類送検容疑は、ゲームメーカー「任天堂」と「タイトー」の著作権を侵害したソフトを内蔵したゲーム機3台をサイトに出品し、昨年2~3月、40~50代の男性3人に計9100円で販売したとしている。「面白い商品で売れそうだと思った。金を稼ぎたかった」と容疑を認めている。
ゲーム機は、昭和50~60年代に発売されたソフトなど36本を内蔵。府警は両社から告訴を受け、任天堂のスーパーマリオブラザーズ▽バルーンファイト▽ドンキーコング▽エキサイトバイク▽アイスクライマー▽マリオブラザーズ-と、タイトーのスカイデストロイヤー▽アルカノイド-の計8本について、著作権侵害にあたると裏付けた。
男は昨年1月、中国の通販サイトを通じて海賊版ゲーム機を購入。国内のサイトで転売したが、その際は「なつかしさ満載のゲーム36種類が搭載されて実際に遊べるスマホケース」と宣伝しながら、ソフトやメーカー名は出さなかった。府警には「明らかな海賊版は通報される可能性が高い。気を付けながらも、購入者が分かるように工夫した」と説明したという。