乗客乗員520人が亡くなった昭和60年の日航ジャンボ機墜落事故から35年になるのを前に、日航と機体の整備に当たるグループ会社の社員ら約50人が18日、群馬県上野村の墜落現場の麓にある「慰霊の園」を清掃した。
社員らによる清掃は、毎年8月12日に開かれる追悼慰霊式に備え、この時期に実施。今年は新型コロナウイルスの感染拡大を受け、式は縮小されるものの、社員らは雨の中、高圧洗浄機で慰霊塔の汚れを落とした。
グループ会社、JALエンジニアリングの北田裕一社長は「今までしてきたこと、これからすることを考え直す機会になる。技術は進歩しているが、最後は安全を守るという人の思い、覚悟が必要だ」と述べた。同社の新入社員、河田智佳さん(24)は「亡くなった方がどんな気持ちで飛行機に乗っていたかを考えながら清掃した。安全を守る整備をしていきたい」と話した。