【ワシントン=黒瀬悦成】トランプ米大統領は19日放映されたFOXニュースとのインタビューで、11月の大統領選で自身が敗北した場合、結果を受け入れる用意があるかどうかについて「実際の結果を見る必要がある」と述べるにとどめ、場合によっては再集計を求めるなどして争う可能性を示唆した。
トランプ氏は2016年の前回大統領選でも同様の発言をしていた。
今回の大統領選では、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、民主党が各州の選管に対して郵便投票を積極的に導入するよう呼びかけている。
ただ、トランプ氏が「郵便投票は不正の温床になる」と訴えているほか、郵便投票では結果の判明が従来に比べ何日も遅れるとの指摘があるなど、混乱の恐れが浮上している。
共和党の息子ブッシュ大統領が民主党のゴア候補に勝利した2000年大統領選では、最終的な勝敗を左右する南部フロリダ州での得票がほぼ同数で再集計となり、結果判明が一カ月以上もずれ込んだ。
トランプ氏はまた、大統領選の民主党候補指名を確実にしたバイデン前副大統領の認知機能に問題があるとの見方を示し、バイデン氏が「モントリオール認知評価」と呼ばれる認知機能障害を検出するテストを受けるべきだと訴えた。
トランプ氏は18年に同テストを受け「最高点を出した」と主張している。
FOXニュースが今月12~15日に実施した全米世論調査では、47%がバイデン氏について「的確な判断ができる健康な精神状態にある」と答え、トランプ氏43%を上回った。
同じ調査で、新型コロナ対応で「トランプ氏を信頼する」との回答は34%だったのに対し、バイデンは51%だった。