政府は21日、新型コロナウイルス対策として行っている大規模イベントの人数制限について、8月1日に予定していた制限緩和を当面の間、延期する方向で検討に入った。22日の新型コロナ対策分科会で専門家の意見を聴き、延期幅などを決める。
経済活動再開に当たって政府は、スポーツ観戦などの大規模イベントは感染拡大の恐れがあるとして、参加者数を上限5千人まで、会場の収容人数の50%までに制限している。8月1日にはこの制限を解除する予定だった。解除しても50%の制限は残るが、数万人単位のイベントを開くことが可能だった。
しかし、東京など都市部を中心に感染者数が拡大傾向にあり、21日の都内の新規感染者は237人で13日連続で3桁だった。特に20~30代の若い世代の感染者が多く、西村康稔経済再生担当相は18日に「慎重に考えなければならない」との意向を示すなど、政府内からも制限解除に否定的な見解が出ていた。