【知ってる?!ウィズコロナ時代の鉄道】(3)地方支援に新幹線のスピード活用





東京へ輸送するため、東北新幹線に積み込まれる山形県のサクランボ=25日午前、JR仙台駅

 JR東京駅と上野駅構内の地産品ショップ「のもの」に先月25日、山形県産サクランボが並んだ。サクランボは当日朝、JR仙台駅から新幹線「やまびこ」で届けられた。新型コロナウイルスの影響で出荷先を失った生産者と首都圏の消費者をつなごうと、JR東日本が企画した。鮮度抜群とあって多くの客が買い求めた。

 新幹線で野菜などを運ぶ「新幹線物流」は平成29年、地方活性化のために始まった。最高速度320キロの新幹線の利用で、東北や北陸地方の野菜や魚を新鮮なまま届けられる。青森から東京までトラックなら8時間以上かかるところ、最短3時間という速さだ。

 東京駅の駅ナカに8月3日に開業する商業施設「グランスタ東京」には、東北地方から新幹線で運んだシラウオやワタリガニなどを扱うすし店も登場する。

 「新幹線を活用し、今後も東日本の産業振興、経済の活性化に取り組んでいきたい」と同社。

 JR東日本では、物産で地方の魅力を伝え、旅の意欲をかきたてることも期待する。同社はネット申し込み限定で新幹線の運賃と特急料金が半額になるサービスを20日から始めた。繁忙期以外の平日などには割引価格の宿泊プランも発売している。(取材協力 JR東日本)



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