【シンガポール=森浩】アフガニスタン東部で昨年12月、農業支援に取り組んでいた福岡市の非政府組織(NGO)「ペシャワール会」現地代表の医師、中村哲さん=当時(73)=が殺害された事件で、アフガンの国家安全保障会議(NSC)は22日、事件に関与した疑いがあるとしてアフガン人の男1人を拘束したと明らかにした。犯行グループでの役割など詳細は明らかにしていない。
事件は昨年12月4日、東部ナンガルハル州で発生。中村さんが宿舎から用水施設に車で向かう途中、武装集団に銃撃された。同行のボディーガードや運転手ら5人も殺害された。
事件をめぐっては、これまで2人の身柄が拘束されたが、その後釈放されている。NSCは「捜査の詳細については明らかにしないが、警察などが武装集団の解明を進めている」と話している。