御巣鷹尾根に遺族の祈り 日航事故35年の行事始まる





「御巣鷹の尾根」に慰霊登山する美谷島邦子さん(中央)=25日午前、群馬県上野村

 乗客乗員520人が犠牲となった昭和60年の日航ジャンボ機墜落事故から8月で35年になるのを前に25日、墜落現場となった「御巣鷹の尾根」(群馬県上野村)で遺族と関係者だけが入山する慰霊登山が始まった。遺族らでつくる「8・12連絡会」事務局長の美谷島邦子さん(73)らが尾根に立つ慰霊碑に向かった。

 慰霊登山は例年事故当日の8月12日前後に集中しているが、今年は新型コロナウイルス感染拡大と昨年の台風19号による登山道被害の影響を考慮し、7月25、26日と8月11~13日に分散し、遺族と関係者のみが入山できる日程を決めた。

 美谷島さんは事故で次男健君=当時(9)=を失い、連絡会の事務局長として遺族の連絡役を担いながら、ほかの交通機関の事故や、東日本大震災など災害による犠牲者の遺族らとも交流を重ねてきた。



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