中国の著名な改革派の法学者で公安当局に一時拘束された元清華大教授の許章潤氏が、「違法な拘束」だとして近く当局などを訴える意向を固めたことが２９日、分かった。関係者が明らかにした。許氏は拘束理由とされた買春は捏造（ねつぞう）で、習近平指導部を痛烈に批判したため「当局が無実の罪で陥れようとした」と主張している。
中国で売買春は刑法ではなく「治安管理処罰法」違反に当たり、公安当局は司法審査を経ずに行政処罰を科せる。関係者によると、許氏が買春行為を認めなかったにもかかわらず、一切証拠を示さずに拘束。釈放時も行政処罰として科した「行政拘留」に関する文書を持ち帰ることを許可しなかったという。
こうした行為を「違法」として、代理人弁護士と行政訴訟の準備を始めた。ただ裁判所が受理しない恐れもあり、権利を侵害されたとして行政機関へ不服申し立てをすることも検討する。（共同）
