東芝は31日、東京都内で定時株主総会を開いた。「物言う株主」として知られる筆頭株主の投資ファンド「エフィッシモ・キャピタル・マネージメント」と「3D・オポチュニティー・マスター・ファンド」がそれぞれ自社の推薦する社外取締役の選任を求めた提案を否決した。会社側は両ファンドの提案に反対していた。
エフィッシモは旧村上ファンド系で、東芝のグループ会社で発覚した架空取引をめぐり、企業統治の強化が必要として自社の創業者ら3人の候補を提案した。3Dは投資家2人の選任を要求し、車谷暢昭社長ら2人の再任にも反対。エフィッシモは東芝株の9・91%、3Dは約4%を保有し、両社ともシンガポールを拠点とする。
会社側は「取締役構成は必要かつ十分な体制だ」と主張した。