中国人民解放軍国防大学の李大光教授は香港の親中系雑誌「紫荊」8月号に発表した寄稿で、中国軍は8月に南シナ海で、台湾が実効支配する東沙諸島の奪取を目標とする大規模な上陸演習を行うと指摘した。実施の具体的な時期や場所については明示していない。
演習内容によっては南シナ海で米軍との緊張が高まる可能性がある。
李教授は「解放軍は演習で重大なメッセージを発信し続ける」と題した寄稿で、5月以降、中国軍が渤海や黄海、南シナ海などで大規模な演習を繰り返しているのは、台湾の独立勢力や台湾カードを利用して中国を押さえ込もうとする米国へのメッセージだと強調。
その上で、東沙諸島は中国軍が基地のある海南島から太平洋へ向かう際の戦略的要衝にあると指摘。台湾が米軍に東沙諸島を貸与し、軍事活動を許せば中国軍の活動に悪影響すると述べた。(共同)