「鬼滅の刃」全国から190冊届く…盗難被害の温浴施設に


「鬼滅の刃」全国から190冊届く…盗難被害の温浴施設に

 山口市湯田温泉の温浴施設「おんせんの森」で、休憩スペースにあった人気漫画「鬼滅(きめつ)の刃(やいば)」の単行本20冊が盗まれた。施設が公式ツイッターで「間違えて持って帰った人はコソッと元に戻しておいて」と呼びかけたところ、インターネット上で話題となり、各地から漫画本が次々に送られてきた。(長野浩一)

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 休憩スペースには、5000冊以上の漫画本が常備され、湯上がり客がくつろいでいる。先月25日の昼頃、清掃していたスタッフが、本棚から「鬼滅の刃」がなくなっているのに気づいた。

 施設は警察に盗難届を出さず、取締役の梅林威男(たけお)さん(34)が作品の登場人物のセリフ「誰かが道を踏み外しそうになったら皆で止めような」の言葉を添え、ツイッターで返却を呼びかけた。

 すると先月末から今月8日にかけて、漫画本21、22冊の9セットなど計約190冊が寄せられた。発送元は鹿児島県から東京都まで様々。「コロナに負けず頑張りましょう」といった励ましの言葉やイラストなどが添えられていた。

 梅林さんは「新型コロナウイルスの影響で利用客が大幅に減ったり、漫画本が盗まれたりと、悪いことが続いていた。だが、励ましの声や漫画本をいただき、スタッフ一同、勇気づけられた」と、感激した様子だった。

 寄せられた本は、スタッフが手作りした和柄の本棚に並べ、利用客に楽しんでもらっている。梅林さんは、単行本の送り主に、感謝の気持ちを込め、名物の和菓子や日本酒を送ることにしている。



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