TOKYO MX(地上波9ch)朝のニュース生番組「モーニングCROSS」(毎週月~金曜7:00~)。9月25日(金)放送の「オピニオンCROSS neo」のコーナーでは、タレントの井上咲楽さんが“若者が政治に興味を示さないワケ”について述べました。
◆若者が政治に興味を示さないワケ
政治に大きな関心を寄せ、自ら取材し、“政治女子”と言われる井上さん。若者が政治に興味を示さない理由について、「(政治的な)発言をするだけでレッテルを貼られるから」と分析。事実、井上さん自身、政治に関する発言をすると批判されるが多く、何かと右だ左だと思想を決め付けられたり、SNS上で叩かれたりするため、今では「政治について一切つぶやかないようにしている」と言います。
そういった状態では誰もが発信しづらくなり、「そうなってくると結局は政治に興味を持つことが、すごくポップなことに引っ張られてしまう」と井上さんは危惧。例えば、菅首相で言えばパンケーキ。そのかわいいイメージに引っ張られがちだと説明。
また、井上さんが最近特に不思議に思ったのが菅政権の支持率。「安倍さんの継承と言っているのに、なぜ支持率が上がったのか。それもポップなことに引っ張られているからではないか」と疑問を呈します。
これにMCの堀潤は「日本はトップが変われば空気が変わる。でも問題は変わっていない」と補足すると、井上さんも同意し「ここまで変わる民意、世論にちょっとビックリしたし、怖いなと思った」と率直な感想を打ち明けます。
◆井上咲楽が語る政治の魅力!
次に安倍前首相と菅首相の違いについて言及。安倍さんは憲法改正を悲願としていた岸信介氏の孫にあたり、井上さん的には「歴史観という視点で政治を背負っているというイメージ。国家観としての政策」とその印象を語ります。
一方、菅さんは「生活に密着していて、できた、できないが身に染みてわかることが多い」と言います。その理由は、昨今話題の携帯料金の引き下げなどがあり、「確かに自分に密接に関係してくることだけど、国家としての政策もものすごく大事」と井上さんは指摘しつつ、「そういう意味では、(若者は)自分に関わってこないと、政治に興味を持ちにくいというのも問題」と主張します。
では、結局どうすれば若者が政治に興味を持つのか。そもそも井上さんが政治に惹かれたのはその構造だそうで、「一人ひとり生きてきた背景があり、それによっていろいろな意見が出るのは当たり前。その民意を背負って政党や派閥ができるという面白さ。全ての意見を掬いとることはできないから国会で議論し、どこに光をあてていくか、その議論がすごく面白い。(政治は)知れば知るほど面白くなる。いろいろな意見があることは面白い」とその魅力を熱弁。
財源も限られているなか、それを若い世代に向けるためには「若い世代も(政治を)見ている、ちゃんと指摘しないと動かないかもしれない」と堀が提起すると、井上さんは政治家から聞いたというある話を披露。それは政治家も若い世代に政策を打ち出したいと思ってはいるものの、選挙で投票してくれるのは年配の方が多いだけに「当選するためには年配向けの政策を打ち出さなくてはならず、それが心苦しいという声をよく聞きますね」とリアルな声を紹介。
ヘッドライン社長で早稲田大学研究院客員教授の一木広治さんは、実際に大学生と接していて思うこととして、「(政治について)真面目に考えている人間を1人ではなく、ネットワークでグループ化する。大人も一緒に活動することで意見が言えるようになるんじゃないか」と提案。「要は(攻撃されないための)セーフティーガードがあればどんどん参加してくるんじゃないか」と話していました。