(CNN) 米大統領選の投票日を8日後に控えるなか、すでに期日前投票を済ませた人の数は6000万人超で投票率は100年ぶりの高水準となる可能性があることがわかった。
CNNとエジソン・リサーチ、カタリストのデータによれば、期日前投票を行った人の数は6000万人以上で、33州ではすでに前回2016年の選挙時を上回った。2016年の選挙では、投票所に足を運んだり郵送で送ったりして行われた期日前投票の数は5800万票だった。
こうしたことから、今年の選挙の投票率は過去最高となる可能性が高く、参加した有権者の人数でも過去最高を記録する可能性もある。
ただし、19世紀の集計制度がそれほど素晴らしいものではなかったため、過去の記録との比較は難しい。また、アフリカ系(黒人)は1870年まで、女性は1920年まで「有権者」の中に含まれていなかった。
こうしたことから政治学者や歴史家の大部分は現代と歴史的な比較を行う場合はさかのぼっても20世紀の初めとなる。それでもやはりそのうちの20年間は女性の投票は認められていなかった。
現代の基準での投票率が判明したのは1908年で有権者の65.7%が投票した。
その後の50年間は投票率は下がり続けたが、50%を割り込んだのは1920年と1924年の2度だけだった。
1960年に過去最高の水準にまで上昇し63.8%となった。この時の大統領選はジョン・F・ケネディ氏とリチャード・ニクソン氏の間で争われた。ケネディ候補がこれまで政治に興味のなかった人々を選挙戦に引き付けたとともに、ニクソン氏は現職の副大統領として知られていた。選挙戦は接戦となり、これまでよりも多くの人たちが自分たちの投票が重要だと考えた可能性がある。
その後、再び大統領選の投票率は落ち込む。
投票率は1988年の選挙では53%未満、2000年の大統領選では54.2%だった。
記憶に新しいところでは、バラク・オバマ氏が候補者となった2008年の選挙が投票率61.6%と高水準を記録した。しかし、オバマ氏が再選を狙った2012年の選挙では58.6%と下がった。
2016年のヒラリー・クリントン氏とドナルド・トランプ氏の間で争われた選挙では投票率は60.1%だった。
2018年の中間選挙では有権者の投票意欲を示す兆候がみられた。トランプ大統領の1期目に行われた中間選挙では投票率は50%だった。これは、1912年の中間選挙以降で最も高い水準で、2014年の同36.7%から13.3ポイントも投票率が上がっていた。
フロリダ大学のマイケル・マクドナルド教授によれば、投票率が65%に達するには約1億5000万人が投票する必要がある。2016年の選挙では投票総数は1億3300万票超だった。