「NYTデジタルハブ、言論の自由を比較して日本でなく韓国選んだ」(1)


ニューヨーク・タイムズ国際部門のスティーブン・ダンバー=ジョンソン社長が28日、中央日報とのインタビューに答えている。
ニューヨーク・タイムズ国際部門のスティーブン・ダンバー=ジョンソン社長が28日、中央日報とのインタビューに答えている。

「ニューヨーク・タイムズ(NYT)の核心はデジタル ニュースだ。いまやソウルがNYTデジタルニュースの新しい心臓部になった」

NYT国際部門を統括するスティーブン・ダンバー=ジョンソン(Stephen Dunbar-Johnson)社長は28日、中央日報とのインタビューでこのように話した。NYTは香港にあったアジアデジタルハブを来年4月、ソウルに移転させることにした。ダンバー=ジョンソン氏は「韓国か日本で悩み、ソウルを選んだ」とし「最も重要な基準は言論の自由であり、デジタル基盤構築水準も重要だった」と強調した。

ダンバー=ジョンソン社長はコリア中央デイリー(KJD)創刊20周年を祝うために訪韓した。KJDは中央日報とNYTが提携して2000年初めて発刊した英字新聞だ。

--ソウルにデジタルハブを移すことにした。

「中国の香港国家安保法通過が決定的な理由だ。香港が中国本土と差別化されていたのは言論の自由だったが、その長所が消えた。この法は(当局の好みに合うように)適用する余地があり、記者の安全を脅かす。法通過以降、NYT記者のビザが10件ほど再発行されなかった。その間、報道と取材が禁止された。中国本土で仕事をしていた何人かの記者が実際に追放された状況で、迅速な意思決定が必要だった。記者が安心して働くことができる環境が最も重要だった」

--東京とソウルが競合した。

「正直、選択肢は韓国と日本の二つに一つだった。経営陣はスコアボードを作って両国を比較した。言論の自由部門で韓国が他のアジア国家よりも順位が高いことが決定的な要因だった。デジタル連結性も主要考慮対象で、不動産の相場や記者の子女教育など生活の質も重要だった。北朝鮮が近いというのはむしろ記者やエディターの安全を考えればリスク(危険要因)だった。北朝鮮がミサイル発射など挑発をしないことを願う(笑)」

--ソウルに席を占めるデジタルハブの役割は。

「〔鍾路区(チョンノグ)〕スタンダートチャータードの建物への入居を決めた。50人まで収容可能だ。デジタル部門のエディターが主に仕事をすることになる。アジア地域だけでなく、世界デジタルニュースの生成基地だ。(ドナルド・)トランプ大統領が新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)で病院に運ばれたニュースは米国時刻では夜遅く出てきたが、これをいち早くデジタル処理したのはロンドンのNYTデジタルハブだった。今後、ソウル(ハブ)もその役割を果たすことになるだろう。特に強調したいのは、われわれが香港を捨てるわけではないという事実だ。それでも今はソウルがわれわれの新デジタルニュース心臓部になった。そしてデジタルニュースはNYTの核心だ」

「NYTデジタルハブ、言論の自由を比較して日本でなく韓国選んだ」(2)



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