日本政府がドイツのベルリンに建てられた「平和の少女像」の撤去を働きかけたことを糾弾する、釜山(プサン)の58回目の水曜デモが行われた。
日本軍「慰安婦」問題解決のための釜山女性行動は28日、釜山東区草梁洞(トング・チョリャンドン)の日本総領事館前にある平和の少女像の前で水曜集会を開き、「日本はドイツのベルリンの平和の少女像撤去の試みを中止せよ」と糾弾した。
釜山女性行動は「先月、ベルリン中央駅の公共用地に建立された少女像について、日本政府の外相と官房長官が記者会見を開き、撤去するよう求めた。初めてではない。日本の極右団体は、2013年に米カリフォルニア州グレンデールに建てられた少女像をんなくすため、ロサンゼルス連邦地裁に撤去訴訟すら起こしたが、敗訴した。米国のデトロイトやサンフランシスコ、オーストラリアのシドニー、フィリピンのマニラなどでも少女像をめぐる妨害活動があった」と述べた。
釜山女性行動は「こうした行動から分かるように、日本政府は第2次世界大戦当時の戦争犯罪を認めていない。戦争犯罪を消すために歴史不正をためらうことなく犯している。日本軍性奴隷制問題はすでに解決されたとして事実を歪曲している」と批判した。続いて「この問題は反人権的な戦争犯罪だ。加害国である日本の政府は法的賠償を行わなければならない。日本軍慰安婦の歴史を歪曲する日本政府と、それに加担する親日勢力の清算に力を合わせなければならない」と強調した。
釜山女性母親進歩党のチョ・ヨンウン執行委員長は「日本は今や、国外に建てられた少女像を露骨に撤去しようとしている。少女像は平和と人権の象徴であり、戦争犯罪の悲劇を許さないという全世界の良心の願いだ。これこそ我々が少女像を守っている理由だ」と述べた。
今年7月、ドイツのベルリン市ミッテ区は、都心への少女像の設置を許可した。先月28日の除幕式の後、日本政府が少女像の撤去を要請し、ミッテ区は今月7日に少女像の撤去命令を下した。第2次世界大戦当時、日本軍がアジア太平洋全域で女性を性奴隷として強制的に連れて行ったなどの碑文の内容が問題視された。少女像の設置を主導した団体はベルリン行政裁判所に撤去命令効力執行停止を申請し、少女像の撤去はひとまず保留となった。
キム・ヨンドン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )