愛知県扶桑町が議長用公用車として使っていたトヨタの高級車「クラウン」を廃止し、インターネットオークションに出品して落札されたことが判明した。利用実績が少なく「限られた予算を効率的に運用するため」という。今後は町長車を共用し、場合によっては町長、議長が相乗りする。
議長車は黒いクラウンで2013年9月に約425万円で購入。走行距離は約5500キロと少なく、保険代や車検代などの維持費がかさむため、売却を昨年度決めた。今年9月にオークションサイトに出品。16件の入札があり、10月13日に最低落札価格150万円を上回る約203万円で落札された。売却益は町の一般財源として活用する。
町は人口3万4878人(9月末現在)。公用車は通常、使用限度まで乗ってから処分しており、ネットオークション出品は初めてという。公用車を巡っては、山口県などの高級議長車購入が疑問視されている。町総務課担当者は「売却決定はこの問題の前だが、公用車を見直すことで財源が確保できる。年式からすると、高い価格で落札していただけた」と満足げに話した。【川瀬慎一朗】