自民党の石破茂元幹事長が会長辞任を表明した石破派(水月会、19人)で、竹下派(平成研究会、54人)との合流構想が浮上していることが29日、分かった。党関係者によると、石破氏の信頼が厚い石破派重鎮の鴨下一郎元環境相が竹下派幹部との交渉に着手した。ただ、石破派には二階派(志帥会、48人)から勧誘されているメンバーもおり、丸ごとの合流は難しいとの見方がある。
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鴨下氏は竹下派幹部に、石破派の今後を「相談したい」と持ち掛けたという。
石破派は石破氏を含め、鴨下氏や伊藤達也元金融担当相、田村憲久厚生労働相ら複数の幹部らが過去に竹下派に在籍した。石破氏が出馬した平成30年の党総裁選では、竹下派の参院メンバーから支援を受けるなど両派の親和性は高い。鴨下氏は期限を区切らず、所属議員の意向をもとに慎重に交渉を進める構えだ。
一方で、石破氏の竹下派加入は認められない公算が大きい。過去4回、党総裁選に挑んだ石破氏が加われば、茂木敏充外相や加藤勝信官房長官ら総裁候補を抱える竹下派内に軋轢(あつれき)を生みかねないからだ。
竹下派幹部は「石破派は良い粒がそろっている。うちは来るもの拒まずだ。あの人(石破氏)以外はね」と周囲に語る。