中国広東省仏山で日本の繁華街そっくりに作られた商業エリア「一番街」が、「日本崇拝」の批判や著作権問題の指摘を受け、「食番町」に改名した。ただ、街並みはそのままで、日本の雰囲気を味わおうという人でにぎわっている。
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記者が27日に訪れると、全長約100メートルの通りには日本語の看板があふれていた。著作権を意識してか、中国でも人気のアニメ「名探偵コナン」のセリフ「真実はいつもひとつ」と書いた看板の「真」の字が覆われ、人気音楽ゲーム「太鼓の達人」にちなんだ看板は「太」の一部が塗りつぶされて「大鼓」の表記となっていた。「食番町」への改名は、日本色をやや薄めつつ、飲食街のイメージを醸し出す運営者の知恵のようだ。
日本語の看板の前で記念撮影する人は後を絶たない。地元の20代の女性は「新型コロナウイルス禍で日本には行けないけれど、ここで旅行気分を楽しみたい」と話していた。(広東省仏山 片岡航希、写真も)