大阪市を廃止して、4特別区を新設する「大阪都構想」の住民投票が11月1日に行われる。看板政策の再挑戦に政治生命を懸ける大阪維新の会代表・松井一郎大阪市長(56)は運命の日を前に「最後のチャンスです」と市民に強く呼び掛けた。公明党を除く他党の反対派は「大阪市をなくすな!」と訴えた。
2015年に否決された一因は、賛成派が多かったはずの若者層の低投票率にあった。心斎橋のアメリカ村で、松井市長と演説した吉村洋文大阪府知事(45)は「20、30代の現役世代は60%以上が賛成でした。でも、投票率は全体が7割近いのに、20代が40%台、30代が50%台。若い方、SNSとかツールを使って拡散して、投票に行ってください。その1票はアホな学者よりも力がある」とアピールした。
反対派は女性、高齢層の支持固めに懸命だった。立憲民主党大阪府連代表の辻元清美衆院議員(60)は難波駅前に「母から借りてきました」というヒョウ柄の“大阪のおばちゃん”スタイルで登場。市を4分割した場合の行政コストの合計が現在より約218億円増えるとした市財政局の試算をわずか数日で撤回させたことに触れ「パワハラちゃうの? 自分らを正当化はあかんわ。松井市長の意地に付き合ってる場合じゃないです」と訴えた。