3日放送のテレビ朝日「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜・前8時)では、日本学術会議の任命拒否問題について報じた。
番組では、菅義偉首相が国会で「私は加藤陽子先生以外の方は承知していませんでした」と5人の名前や業績を知らなかったことを明かし、改めて6人の推薦があった時について「全体の内容を見て判断することになると思います」と答弁したことを伝えた。
コメンテーターでジャーナリストの青木理氏は「語れば語るほど本当に矛盾だらけ。年齢も性別も大学も多様性という意味で言うと、何でこの人を外すのという理由にもなっていない」と感想を述べた。
そして「問題なのは、人事のことだから言わないって言っているんですよ。そうなると、何で外されたのかよく分からない。今回のケースでいうと、どうも政府提出の法案などに反対したからなのではないかということが既成事実化していくと、今後学術会議に入りたいとか学問の道で究めたいと思っている人たちが、忖度(そんたく)をするようになってしまうという…、その危険性ですよね」と問題点を指摘した。
その上で「時の政権や政府は正しいこともあるけど、間違うこともあるわけですよね。それをメディアや学術の世界の人たちが専門分野に基づいてアドバイスや提言をして、国の統治というのは正しい方向に行ったりもすることがあるわけですから、時の政権や政府の意向に反したからという理由で外されるということになると、学問の進歩もなくなるし、長い目で見ると国や社会が誤った時に修正が効かなくなる」と話し、「学術会議の問題だけでなくて、中長期的な未来を考えた時に、非常に不健全なことだということは真剣に考えて、政権・政府に対してこれでいいんですかという声をあげていかないといけない」と続けた。