韓国の石油会社、4四半期連続赤字現実化するか…新型コロナで需要減少続く


エスオイル本社 [中央フォト]
エスオイル本社 [中央フォト]

韓国の石油会社の10-12月期業績に赤信号が灯った。7-9月期の業績反騰を通じて10-12月期の黒字を狙った計画にも支障が生じた。

4日の業界によると、先月末から業績を公開した石油3社は7-9月期に赤字規模を減らしたが、市場の期待には満たなかったと評価される。7-9月期業績を発表した3社のうち黒字を出した企業は1社にすぎない。現代オイルバンクは先月30日に7-9月期業績発表を通じて352億ウォンの営業利益を出したと公開した。これに対しエスオイルは93億ウォン、SKイノベーションは289億ウォンの赤字を記録した。GSカルテックスは今月初めに7-9月期業績を公開する予定だ。市場では概ね100億ウォン水準の黒字を出すと予想している。石油会社4社はいずれも上半期に四半期基準で兆単位の赤字を記録している。

問題は10-12月期の見通しも明るくはないという点だ。すでに4四半期連続で赤字を記録するかも知れないとの懸念が出ている。欧米を中心に新型コロナウイルスの感染が再拡大し原油需要が減少しているためだ。これは原油価格でも確認される。ウエスト・テキサス・インターミディエート(WTI)は10月末に入り1バレル当たり35ドル水準に落ちた。下半期に入って最も低い水準だ。

こうした状況から石油輸出国機構(OPEC)と主要産油国10カ国で構成されるOPECプラスは予定された原油減産幅を現水準で維持する案まで模索している。産油国は今年に入り新型コロナウイルスによる需要不振に備えすでに生産幅を大きく引き下げている。ブルームバーグは3日、サウジアラビアとロシアが現水準の原油生産量を来年まで維持する案を推進していると報道した。原油を生産しても消費する所がないという判断からだ。

原油価格下落に加えて石油会社の収益と直結する精製マージンも底をはっている。10月第4州のシンガポール複合精製マージンは1バレル当たり1.7ドルを記録している。韓国の石油会社は精製マージンが1バレル当たり4ドルを超えなければ収益が出ない。SK証券アナリストのソン・ジウ氏は「精製マージン反騰は容易ではないため原油価格反騰までなければ一部石油会社は4四半期連続赤字を記録するかもしれない」と話した。

石油業界では需要減少長期化に対する懸念も出ている。国際エネルギー機関(IEA)は最近発表した世界エネルギー見通し報告書を通じ、石油産業が新型コロナウイルスにより10年分のマイナス成長を記録したと評価した。IEAは「石油産業は保守的に評価すれば2027年に既存の需要回復が可能なものとみられる」と予想した。



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