
アメリカ大統領選の激戦州のひとつとされていたアリゾナ州で、バイデン氏の当選確実となった。(浜田理央 / ハフポスト日本版)
アリゾナ州の選挙人は11人。前回2016年は、トランプ氏がヒラリー・クリントン氏を5%差で破っていた。
それどころか、1996年のビル・クリントン氏以来、アリゾナ州での民主党候補の勝利はなかった。今回の選挙では、バイデン氏が激戦州へと変え、“共和党の地盤”を奪った形となる。
他の主要メディアに先立って、FOX newsはバイデンの勝利確実と報じていた。
そのことにも触れる形で、バイデン氏はデラウェア州での支援者に向けた演説の中で「我々はアリゾナ州(の勝利)に自信を持っている」と宣言していた。
アリゾナ州は「サンベルト」と呼ばれる地域の一角で、伝統的に共和党が有利の州とされている。
フロリダ州を落としたバイデン氏にとって、アリゾナ州を取ったことは、大統領への望みをつなぐを重要な勝利となる。
アリゾナ州がなぜ重要とされているのか。
これは、「選挙人」という独特の制度によるものだ。
アメリカの全州とワシントンD.Cで計538人の選挙人のうち、270人を取った候補の勝利となる。
選挙人の数は、各州の人口比に応じて割り振られている。2つの州をのぞいて、得票数の最も多い候補が、その州を“総取り”する仕組みだ。
多くの州で、支持される政党はほとんど変わらない。
そこで重要となるのが、アリゾナ州を含む「スウィング・ステート」と呼ばれる激戦州だ。