JR九州は4日、佐賀県基山町の踏切を通過した快速列車がレールと舗装部分の間に敷設されたプラスチック製の緩衝材をはね飛ばし、踏切待ちしていた乗用車のフロントガラスを突き破る事故があったと発表した。けが人はなかったが、同社は国土交通省九州運輸局に報告し、原因を調べる。
同社によると3日午後6時10分ごろ、基山町小倉のJR鹿児島線登山口踏切で、門司港発羽犬塚行き下り快速列車(9両)が緩衝材(縦約9センチ、横約7センチ、長さ約1メートル、重さ約3・6キロ)をはね飛ばした。緩衝材は踏切待ちの車列で前から2台目の乗用車のフロントガラスを貫通。乗用車を運転していた男性と乗客約200人にけがはなかった。
緩衝材は下り線のレールに9本敷設されており、事故後に調べたところはね飛ばされた1本を含む5本が外れていた。10月28日の点検では異常は見つからなかったという。【中里顕】