厚生労働省は9日、国内で新型コロナウイルス感染症のワクチンが提供できる体制が整った際に、持病のある人よりも高齢者を優先して接種する方針を決めた。高齢者の方が重症化リスクが高いためで、同日開かれた厚労省の専門部会で了承された。接種開始の見通しが立てば、優先対象者から順に接種に必要なクーポンを配布していく。
厚労省によると、心疾患、慢性肺疾患、脳血管障害、腎機能障害といった持病がある人は、健康な成人より新型コロナに感染した場合の重症化リスクが数倍高い。一方で、高齢者のリスクは十数~数十倍程度と一層高いため、最優先で接種する必要があると判断した。