紙がなければ不安げな表情の菅首相…日本政界「情けない」「みっともない」


紙がなければ不安げな表情の菅首相…日本政界「情けない」「みっともない」

【写真】10月28日、衆議院で答えている菅首相

日本メディアは「安倍晋三前首相にも及ばない」「みっともない」など異例の表現を引用して菅首相を辛らつな語調で批判している。

16日、毎日新聞は「菅義偉首相は、首相就任後初めて一問一答形式の予算委員会質疑に臨み、国会論戦デビューを果たした」とし「しかし、その姿勢は『頼りない』という評価が与野党共に圧倒的だ」と報じた。

菅首相に対する不安な視線は臨時国会が始まった先月26日の予算委員会からだ。当時、菅首相は背後から補佐陣が身を乗り出して紙を渡し、ペンで読むべき部分を指し示す光景が何度もあった。

同紙は「少なくとも安倍氏にはあまりなかった姿だ」とし「少し驚くと共に『首相として大丈夫だろうか』と心配になった」と伝えた。

その後、今月6日の参議院予算委員会では菅首相の資質をめぐり疑問がさらに大きくなった。最近、政府政策に批判的な見解を明らかにした学者に対して菅首相が日本学術会議の会員任命を拒否した事案が集中的に扱われた時だ。

小池晃共産党書記局長ら野党議員は前日(5日)、菅首相が任命拒否に関連して「政府と事前調整があった」と答えたことを問題にして「どういう調整をしたのか」と立て続けに質問した。これに口を閉じていた菅首相が不安げな表情で秘書官が指し示す紙を受け取り、その時始めて「人事に関わるプロセスについてはお答えを差し控える」と小さい声で読み上げたというのだ。

すぐに野党議員席からは「自分のことは自分で」「自助、自助」というヤジが飛んだという。さらに与党議員も「あんなに分厚い資料を持ち込んで、語尾もはっきりしない。みっともない」と不満を爆発させたと毎日新聞は伝えた。

小池書記局長は会議終了後の記者会見で「情けない。自身の言葉で政治家としての見解を披歴するのが首相の役目だ」と批判した。

毎日新聞は安倍前首相と菅首相を比較して菅首相が前任者を他山の石にしているのかもしれないと分析した。あわせて安倍前首相が「ご飯論法」で論争になった事例を例にあげた。

「朝ご飯を食べたか」と聞かれて「(コメの)ご飯は食べなかった」と答えて論点をすり替える論法だ。安倍前首相は国家予算で行われた「桜を見る会」行事に後援会の関係者を招いたことをめぐってもこのような答弁を繰り返し批判を受けていた。

安倍前首相が感情的な言葉で窮地に立たされていたのを見て、菅首相が言葉を控えるようになったのではないかという分析もある。森友学園理事長夫婦が安倍前首相夫婦の虎の威を借りて、学校用地として使う国有地を鑑定評価額よりも低価で購入したといわれるいわゆる「森友学園スキャンダル」が代表的だ。

この時、安倍前首相は「私や妻が関係していたということになれば、首相も国会議員も辞める」と公言し、結果的に財務省職員が自殺するなど事件が一波万波で大きくなった。

それでも毎日新聞はこのような話法が菅首相にとって結局害になるだろうとした。続いて、安倍前首相が保守勢力を中心に確かな支持層があった反面、菅首相には核心支持層がないとし、このような状況で「説明のない答弁」を繰り返すスタイルが続けば再び支持率下落が現れかねないと伝えた。

実際、菅首相は無党派層を内閣支持勢力として確保しなければならないが、学術会議の任命拒否について十分に説明できない首相の態度に対して、無党派層に相当な失望感を広がっていると同紙は説明した。



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