『犯罪だ』『名誉棄損だ』教師が叱責した翌日、生徒が自殺…「指導は不適切」 指導死訴訟・控訴審判決に遺族涙


【画像】自殺した生徒が友人に送っていたメール

2013年3月、北海道立高校に通っていた、2歳年下の弟の悠太さん(当時16)が自殺したのは、所属していた吹奏楽部の顧問の不適切な指導が原因だったとして、母親(53)が北海道を相手取り損害賠償を求めた訴訟。

11月13日の控訴審判決で、札幌高裁は請求を棄却しながらも「指導は不適切だった」と認定した。
同席した母親も安どした様子で、カメラ越しに北海道教育委員会に訴えた。

悠太さんの母親:
棄却になってしまったが、裁判官が悠太の気持ちを丁寧にくみ取って事実認定してくれた。北海道教育委員会には判決で示されたことを検証してほしい

判決によると、悠太さんは札幌の北海道立高校に通い吹奏楽部に所属していたが、2013年1月にメールのやりとりをめぐり部員同士でトラブルになった。

同年3月には部員への発言をめぐり、顧問の男性教諭が悠太さんを呼び出し、「世の中では立派な犯罪だ」「名誉毀損で訴える」と叱責。
部活を続ける条件として、他の部員とのメールや会話も禁止された。

母親は、悠太さんの様子が普段とは明らかに違っていたことを鮮明に覚えていた。

悠太さんの母親:
暗い顔で、食事も進みませんでした。「なぜ怒られたのかわからないけど、怖くて言えなかった」と話していました。「部活休もう」と言っても「これ以上休んだら退部になるから…」と追い詰められた様子でした

翌日の3月3日悠太さんは、部活に向かうことなく、地下鉄のホームに飛び降り、自ら命を絶った。
亡くなる4分前に友人に送信したメールには「ネット中傷、名誉棄損などなど色々言われた。正直に言う。全く心当たりがない」と前日に顧問から叱責を受けた内容が残されていた。

母親は2016年3月、高校を管理する北海道を相手取り札幌地裁に提訴。「自殺の原因は顧問の一方的な叱責が原因だ」と主張してきた。

しかし、2019年4月の判決は「指導は必要性が認められ、違法ではない」として、学校側の責任を認めず、高校の教頭が自殺の原因調査のための全校アンケートを廃棄したのは違法だとして、110万円の支払いを命じた。

母親は不服として翌5月に控訴。
控訴審では和解協議が設けられ、母親は顧問の指導などの検証などを求めたが、道側は「一審を上回る条件の和解は難しい」として決裂した。



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