韓国、大きくなる負債爆弾にコロナ長期化…「金融会社の健全性低下の可能性」


企画財政部の金容範(キム・ヨンボム)第1次官
企画財政部の金容範(キム・ヨンボム)第1次官

企画財政部の金容範(キム・ヨンボム)第1次官が金融会社の健全性が悪化する可能性があると警告した。新型コロナウイルス危機が長引き金融会社から借りた資金をまともに返せない企業と家計が増えかねないという理由からだ。

金次官は24日にソウルの産業銀行本店で開かれたマクロ経済金融会議を主宰しこのように明らかにした。この日の会議には金融委員会、韓国銀行、金融監督院、国際金融センターの当局者が参加した。

金次官は「米大統領選挙後に新型コロナウイルスワクチン開発への期待などで主要国の株価が大幅に上昇し、危険資産に対する投資心理が回復する様相。最近世界的な新型コロナ感染再拡大で欧米などの主要国が経済封鎖措置を再開しており、米連邦準備制度理事会(FRB)や欧州中央銀行(ECB)など主要機関で10-12月期以降の景気回復遅延の可能性を警告している」と伝えた。

韓国も同様だ。最近新型コロナの1日当たり新規感染者数が再び200~300人台を記録し、懸念されていた第3波が現実になった。韓国政府が24日を期して首都圏と湖南(ホナム)地域の社会的距離確保(ソーシャルディスタンス)を第2段階と第1.5段階に格上げし、年末の景気が再び冷え込みそうだ。

この日韓国銀行が発表した11月の消費者心理指数は97.9で1カ月前と比較して6.3ポイント上昇したが、新型コロナウイルスが再拡散する前の10~16日に調査した結果だ。金次官は「消費者心理指数は先月に続き2カ月連続で大幅に上昇し、新型コロナ流行前の水準に近づく姿を見せたが、最近の社会的距離確保格上げなどの影響は反映されていない結果で、今後韓国の新型コロナ感染拡大傾向が悪化する場合、消費心理が再び萎縮する可能性も排除しにくい状況」と診断した。

株式市場は底に向かう実体景気とは正反対に進んでいる。この日午前KOSPIは取引時間中に2620を突破し過去最高記録を塗り替えた。金次官は「9月末の銀行の貸付延滞率は0.3%で、2007年以降で最低水準。貯蓄銀行の貸付延滞率は3.8%で昨年末より0.1ポイント上昇するのにとどまるなどまだ良好な状況」と話した。

だが金次官は「このような金融市場安定傾向にもかかわらず、金融会社の健全性はより綿密に調べる必要がある。新型コロナウイルス状況が長期化する場合、借主の債務償還能力悪化で金融会社の健全性が低下する可能性がある。先制リスク管理次元で金融会社自らが損失を吸収できる余力を補強するように誘導していく」と話した。



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