[ブダペスト 26日 ロイター] – ハンガリーとポーランドは26日、欧州連合(EU)予算などの配分に「法の支配」の順守を条件とするのは言語道断だとして、強硬姿勢を堅持した。
ハンガリーのオルバン首相とポーランドのモラウィエツキ首相は声明を発表し、共通の立場を強調。オルバン首相は「この問題は金で解決できることではない」とした上で、新型コロナウイルス危機で迅速な対応が求められる中、緊急基金を棚上げにしておくのは無責任だと主張した。
モラウィエツキ首相も「拒否権の行使は、最近の悪しき動態を変えるための基本シナリオだ」とし、ハンガリーと連携する姿勢を示した。
こうした中、EUのある高官は、ハンガリーとポーランドがますます孤立を深めていると指摘。欧州議会や理事会で「法の支配」順守の条件を再検討する機運は全く見られないと述べた。
ハンガリーとポーランドは16日、EU予算と新型コロナウイルス復興基金の採択に反対。資金へのアクセスを巡り、法の支配の尊重が条件に盛り込まれたことに反発した。
欧州委員会のフォンデアライエン委員長は25日、EU資金へのアクセスと法の支配との関連を巡り、欧州司法裁判所に判断を求めるべきだという考えを示した。