【コペンハーゲンAFP時事】世界最大のミンク毛皮輸出国のデンマークのフレデリクセン首相は26日、ミンクの飼育場で新型コロナウイルスの変異種が見つかり、国内の全頭の殺処分を命じた政府の対応をめぐり、涙を拭いながら謝罪した。
指示は後に法的な根拠がなかったことが判明している。
政府の方針に沿い、ミンクの殺処分を行ったコリングの飼育場を訪れた首相はテレビ局に「間違いを犯し一連の対応について謝罪する」と表明。何度も言葉を詰まらせながら、飼育主に責任がないことを忘れないよう強調し「コロナが原因であり、それが暗闇の中にいる飼育主のほのかな光になることを願う」と語った。
一方、殺処分をめぐって西部ホルステブロでは一度埋めたはずの死骸が分解で生じたガスに押し上げられ地上に再び現れる現象も起きた。死骸からリンや窒素が土壌に放出される懸念が高まり、政府は27日、埋められた死骸を掘り起こし、焼却することを検討すると明らかにした。