テレビ朝日「ニチアサ」に相次ぐトラブル:不倫、シリーズ終了、撮影事故の深層

テレビ朝日系で毎週日曜の朝に放送される「ニチアサ」枠が、近年、相次ぐトラブルに見舞われ、インターネット上では「呪われているのではないか」との声が上がっています。子どもから大人まで、親子で楽しめる人気枠として定着している特撮ドラマやアニメシリーズに、一体何が起こっているのでしょうか。

「ニチアサ」とは、現在『仮面ライダーゼッツ』と『ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー』が放送されている特撮ドラマやアニメの枠を指します。この看板番組で立て続けに報じられたスキャンダルや事故は、多くのファンに衝撃を与え、番組の未来に暗い影を落としています。

「ゴジュウジャー」を揺るがした不倫スキャンダルとシリーズの終焉

まず大きな波紋を呼んだのは、『ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー』に関するスキャンダルです。9月、『週刊文春』は、主人公ゴジュウウルフのスーツアクターを務める既婚者の浅井宏輔氏(41歳)と、同作でゴジュウユニコーン役を演じる女優の今森茉耶氏(19歳)との不倫をスクープしました。この報道直前には、浅井氏が「持病の悪化」を理由に降板を発表しており、不倫との因果関係を指摘する声が強く上がっています。22歳という親子ほどの年の差も大きな話題となりました。

テレビ朝日本社の外観テレビ朝日本社の外観

さらに悲運は続き、10月30日の夜には、『スーパー戦隊シリーズ』が今作『ゴジュウジャー』をもって50年の歴史に幕を閉じることが報じられました。1975年の『秘密戦隊ゴレンジャー』から続く49作品が制作されてきましたが、これが最後の作品となるという発表は、「若手俳優の登竜門」として確立された看板番組の終焉として、関係者やファンに大きな衝撃を与えました。終了の最大の要因はグッズの売上低迷とされていますが、先の不倫スキャンダルが尾を引いていると悲観的に見ているファンも少なくありません。

「仮面ライダーゼッツ」で発生した撮影中の重傷事故

『スーパー戦隊シリーズ』の騒動が収まらない中、今度は『仮面ライダーゼッツ』にもアクシデントが発生しました。11月6日、スーツアクターの鍜治洸太朗氏が撮影中に頭蓋骨骨折という重傷を負ったことが明らかになったのです。鍜治氏はワイヤーに吊るされてリハーサルを行っていた際、何らかの理由で安全装置が外れ、およそ2.5メートルの高さから落下したとのことです。幸い命に別条はないものの、撮影は直ちに中止されました。『ゼッツ』は9月7日に放送が開始されたばかりであり、今後の撮影スケジュールへの影響は避けられない状況です。

相次ぐトラブルに対するネットの声と制作現場の現実

これら相次ぐ「ニチアサ」のトラブルに対し、ネット上では「ゴジュウジャーの不倫といい ゼッツの事故といい、ニチアサ特撮呪われてんの? そりゃスーパー戦隊も打ち切られるわ」「落下事故に不倫に終了…今年のニチアサ厄年なん?」といった心配の声が多数寄せられています。

こうした悲劇の連鎖について、制作会社のディレクターは次のように語っています。「特撮番組は過密スケジュールの中で強行されることが多く、近年は予算削減の影響で安全設備への投資が後手に回るケースも少なくありません。また、戦隊シリーズの終了には少子化といった構造的な問題も影響していると考えられます。」

これらのコメントからは、一連のトラブルが単なる偶然ではなく、制作現場の厳しい実情や社会構造の変化によって引き起こされた、まさに「起こるべくして起きてしまった」側面もあることがうかがえます。いずれにしても、現在の「ニチアサ」が大きな転換期を迎えていることは間違いなさそうです。